【共働きの収納】寝室にウォークインクローゼットは不要!ファミクロで家事ラク動線

収納

「ウォークインクローゼット(WIC)は寝室の隣に設置するもの」

それが当たり前だと思っていませんか?

ハウスメーカーの一般的な間取りでも「寝室+ウォークインクローゼット(WIC)」が主流ですよね。

でもその収納、本当に使いやすいのでしょうか?

生活リズムを考えると、共働き夫婦には「寝室+ウォークインクローゼット(WIC)」という間取りは向いていないことが多いのです。

効率的な家事動線を実現するためには、最近SNSでも人気の「ファミリークローゼット」(通称:ファミクロ)をおすすめします。

「ウォークインクローゼットをつけたけど、いらなかった…」と後悔する前に、ぜひこの記事を読んで参考にしてみてくださいね!

この記事を書いた人
安美サヨリ(Yasumi Sayori)

住宅Webライター。二級建築士。
店舗設計デザイナー・CADオペ・リフォーム営業を経て、現在は子育てをしながらフリーで活動中。
夫、子ども、猫2匹と田舎暮らし。

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「寝室にはウォークインクローゼット」は思い込み!クローゼットを分けた方が良い理由2つ

1.夫婦どちらかが寝ているときに、クローゼットで出し入れしづらい

「妻や子どもが先に寝ている時に、夫が帰宅してクローゼットをゴソゴソ・・・。その物音で目が覚めてしまった。」

過去に一度はこのような経験をされた方も多いのではないでしょうか?

寝室に衣類用のクローゼットをつけてしまうと、夫婦の生活リズムが異なる場合は大変使いづらくなってしまいます。

我が家でも、過去に寝室にクローゼットがある家に住んでいたときは、相手に気を遣いながらクローゼットを開け閉めしていました…。

2.動線が複雑になる

クローゼットの位置によっては、動線が複雑になることも。

たとえば、下記のような場面。

1階に洗面脱衣室、2階に寝室+ウォークインクローゼット、という間取りで見てみましょう。

朝の支度動線

  • アクション①
    朝起きる
  • アクション②
    1階の洗面所で顔を洗う
  • アクション③
    2階の寝室(ウォークインクローゼット)で着替える

    着替えの前後に朝食をとる時間が入りますよね。

  • アクション④
    1階に降りて出かける準備
  • アクション⑤
    忘れ物を取りに2階のクローゼットへ

    「出かけるときに外が意外と肌寒かったので上着を取りに戻る」というシチュエーションも多々あるのでは?

朝起きてから出かけるまでの動線は細かく見ると人それぞれですが、大まかな流れはこんな感じになりますよね。

洗濯から収納までの動線

  • アクション①
    1階で洗濯する

    1階の脱衣室に洗濯機が置いてある間取りが一般的。

  • アクション②
    2階のベランダで干す

    ランドリールームがない限り、ベランダで干すことが多いのでは?

  • アクション③
    1階に戻る

    乾くまで別の部屋で過ごします。

  • アクション④
    乾いたら2階へ行って洗濯物を取り込む

    再び2階へ。

  • アクション⑤
    各クローゼットに収納する

    部屋数が多いほど移動も多くなります。

1階と2階の昇り降り、干して取り込むまでに最低でも2往復することになります。

朝の支度も洗濯の動線も、アクション数が5つに渡り動線が複雑になってしまっているのが分かります。

クローゼットを使うのは毎日のことなので、この無駄な動線はできるだけ省きたいところ…。

そこでおすすめなのが「ファミクロ」です。

ファミリークローゼット(ファミクロ)ってなに?

ファミリークローゼット(通称:ファミクロ)とは、読んで字のごとく「家族の衣類を収納する場所」。

各部屋に個人用のクローゼットを設置するのではなく、一か所に家族みんなの衣類を収納するためのクローゼットです。

生活動線がコンパクトになり家事の効率アップにもつながると、今SNSでも注目を集めている収納方法なんです。

こんな人にはファミクロがおすすめ
  • なるべく短い動線で収納したい
  • 夫婦(または子どもと)が同じ寝室
  • 夫婦の起床時間、就寝時間が違う
  • 子どもがまだ小さい(自分の部屋がない、または自分で片付けるのがまだ難しい年齢)

夫婦だけでなく、お子さんの衣類も一元管理できるファミクロは家事の効率化にもってこいの収納場所です。

ファミクロのメリット

1.家事動線が短く、効率的に収納できる

あちこちの部屋に収納する必要がないため、家の中での動線が短くなり収納効率がアップします。

洗濯機置き場とランドリースペースと隣接して設置すれば、「洗う」「干す」「取り込む」「しまう」の一連の流れがスムーズです。

2.家族の洋服を一元管理できる

洋服を一か所にまとめることで、自分や家族の持ち物が一目で把握できるようになります。

収納グッズをうまく組み合わせれば、衣替えも必要最低限で済むため、管理しやすくなります。

3.他の家族に気兼ねなく出入りできる

ファミクロは寝室からは独立したスペースなので、少しくらい物音を立てても大丈夫。

就寝している家族を起こすことなく使用することができます。

ファミクロのデメリット

1.スペースの確保が必要

家族全員の衣類を収納するので、ある程度まとまった収納スペースが必要になります。

家事効率を上げるためのファミクロですが、レイアウトを間違えると逆に使いづらくなる可能性があります。

2.朝の時間に混雑する

朝の支度時間が被ってしまうと、ファミクロに家族が集中して混雑する可能性があります。

家族の生活リズムを考慮した計画が必要です。

3.思春期の子どもは嫌がる可能性がある

子どもが小さいうちはメリットになるファミクロですが、成長するにつれ子ども自身が家族とクローゼットを共有することに抵抗を感じるようになるかもしれません。

将来を見越して、子ども部屋にはあらかじめクローゼットを設けておくと良いでしょう。

どんな間取りがファミクロを最大限に活かせるのか?

ファミクロのメリットを最大限に活かすには、どのような場所に設置するのが良いのでしょうか?

結論:洗濯動線がスムーズになる位置

「洗濯→干す→取り込む→収納→取り出す」の一連の流れが楽に行える場所がベストです。

洗濯機を置く場所(大抵の場合、洗面脱衣室)とファミクロ、ランドリースペースが隣接していると使いやすい間取りと言えるでしょう。

回遊動線になっていれば、行き止まりをつくらずにスムーズな動線を確保できます。

洗濯機が1階なら、ファミクロも1階、干す場所も1階でまとめると効率的です。

ファミクロに何を収納して、何を収納しないのか?

「使う場所の近くに収納する」のが、失敗しにくい収納方法です。

スペースがあるからといって何でもかんでもファミクロに突っ込んでしまうと、すぐモノであふれて使い勝手の悪いクローゼットになってしまいます。

収納するもの・しないものを明確に分けておきましょう。

ここからは、ファミクロに収納するもの、しないもの、どちらともいえないグレーゾーンについて例を挙げてみます。

収納するもの

  • 洋服(オールシーズン)
  • かばん
  • 帽子などの小物

基本的には、日常使いするものをファミクロに収納します。

洗面脱衣室と隣接させる場合は、バスタオル・フェイスタオルなどを収納しても良いでしょう。

収納しないもの

  • キッチンで使うタオルや布巾
  • 寝具

グレーゾーン(臨機応変に対応したいモノ)

ファミクロに収納するかどうか、家全体の間取りで柔軟に検討したいものは次のとおりです。

  • イベントグッズ(お雛様、五月人形、クリスマスツリーなど)
  • 旅行かばん(スーツケースなど)
  • 来客用の寝具
  • 季節ものの家電(扇風機、暖房器具、加湿器など)

間取りの関係で他に収納場所を確保しにくい場合や、ファミクロ自体に十分な収納スペースがある場合はこれらのモノをファミクロにしまっても良いでしょう。

共働き夫婦の寝室に収納するものはコレだけ!

ファミクロをつくったら、寝室には何を収納すればよいのでしょうか?

寝室に収納するモノは、主に次の3種類です。

  • 寝具(洗い替え用、オフシーズン用)
  • 寝室で使う季節ものの家電(扇風機、加湿器)
  • 布団のメンテナンス用の家電(布団乾燥機、布団クリーナー)

先にも述べたとおり「使うものを収納する」のが収納の鉄則。

寝るためだけの寝室には、洗い替えのシーツや毛布、タオルケット、ご家庭によっては就寝時に使う加湿器や布団乾燥機などを収納すればOK。

ウォークインクローゼットのような大きい収納スペースは必要ありません。

ファミクロをつくれない場合はどうしたら良い?

間取りの都合上、ファミクロを設置できないこともありますよね。

その場合、一般的な間取りと同様に寝室に隣接する形でウォークインクローゼットをレイアウトすることになりますが、気を付けたいポイントが1つあります。

それは「ウォークインクローゼットの出入口を廊下側に設ける」ことです。

ウォークインクローゼットの扉を寝室側からしか出入りできない箇所につけてしまうと、寝ている家族を起こさないように気を遣うなど、結局使いにくい収納になってしまいます。

廊下側に開口部を設けておくことで、寝室にいる家族に気兼ねすることなく自由に洋服を出し入れできます。

スペースに余裕があれば、寝室側にも開口部を設けて「ウォークスルー」できる形にしておくと、より使いやすくなるでしょう。

【まとめ】共働き夫婦はファミクロを活用して、家事を少しでも時短しよう。

寝室にウォークインクローゼットを置かず、ファミクロをつくるだけで使いやすい生活動線を実現できます。

ただし、収納とは家族の生活スタイルに伴い常に変化していくもの。

特に変化の大きい子どもの成長に合わせて、臨機応変に対応したいですね。

そのためには、次の2つのポイントを意識しましょう。

  • 最初からつくり込まない(可変タイプの棚を設置するなど)
  • 子ども部屋の収納スペースは確保しておくこと

これらを念頭におきながら、ぜひファミクロを検討してみてくださいね。

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